作品のデータ
Title | 死んだらどうなる |
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Artist | stillichimiya |
Release | 2014/07/09 |
Label | Mary Joy Recordings / MJCD-062 |
Link | Amazonで確認 / 配信リンク |
レビュー
「ズンドコ節」は、stillichimiya(スティルイチミヤ)が2014年にリリースしたアルバム『死んだらどうなる』に収録された楽曲。アルバムのリード曲として、リリースと同時にミュージックビデオ(MV)も公開された。
stillichimiyaは、山梨県笛吹市を拠点に活動するヒップホップ・グループで、メンバーは、田我流(でんがりゅう)、MMM(とりぷるえむ)、Young-G、Big Ben、Mr.麿(みすたーまろ)の5人。アルバム『死んだらどうなる』は、結成10周年という節目に発表された作品で、彼らのユニークな世界観が凝縮された一枚となっている。
彼らは、山梨という土地を前面に押し出し、地域性をユーモラスにラップへと昇華させてきた。仲間同士の空気感や日常の生活感をそのまま表現するスタイルは、他に類を見ない独自性を放っている。
その姿勢は、1990年代に「日常感」と「ユーモア」を前面に掲げ、ハードコアなスタイルとは異なる日本語ラップの方向性を示したスチャダラパーの精神とも共鳴する。stillichimiyaは、等身大で飾らないラップ・スタイルを、地元・山梨という文脈でアップデートしている。
その象徴的な一曲が、アルバム『死んだらどうなる』に収録された「ズンドコ節」である。「ドリフのズンドコ節」をモチーフにした楽曲で、スチャダラパーを想起させる軽妙さを残しつつ、地方のローカリティに落とし込んだユーモアは唯一無二。日本語ラップを代表するコミック・ソングの一つと言える。
さらに、このMVはメンバーのMMMとMr.麿が主宰する「スタジオ石」によってセルフ・プロデュースで制作された。DIY精神とアイデアが詰まった映像は、楽曲の持つ遊び心を一層引き立てている。5人のメンバーの個性が際立っていて、見ていてとても楽しい気持ちになる。特にBig Benの風貌と佇まいは「卑怯」と表現したくなるほど。そこにいるだけで面白く、落語家と言われても信じてしまいそうなほどの本物感がある。
1969年にリリースされた「ドリフのズンドコ節」。ここから、「ズンズンズンズンズンズンドコ」という囃子詞(はやしことば)が引用されている。
収録曲
アルバム『死んだらどうなる』 全18曲中 ≫ 4曲目
- うぇるかむ
- Hell Train
- 出かけよう
- ズンドコ節
- WRITTEN:田我流, Big Ben, MMM, Young-G, Mr.麿
- PRODUCED:Young-G
- GUITAR:Bitch Heavens
- BASS:Bitch Heavens
- CM「おねり」
- 生でどう?
- 宇宙旅行
- Digital Curry
- だっちもねえ, Feat. 原田喜照
- 路地にて
- めんどくせぇ
- めっちゃええやん
- 銃声
- シャドウダンス
- 竹の子
- CM「土偶
- 土偶サンバ
- 陸の孤島
クレジット
- all songs recorded & mixed by Young-G
- mastering by Ryota Hayashida